きょうをささげる(教皇による祈りの世界ネットワーク) 8月

【教皇の意向:共存】
 共存することがより困難に見える社会が、民族的、政治的、宗教的、またイデオロギー的な理由による対立の誘惑に負けませんように。
【日本の教会の意向:平和】
 広島と長崎に原子爆弾が投下されて80年を迎えるにあたり、私たちが今も世界各地で続く戦争の愚かさを悟って、平和への道を歩む勇気を持つことができますように。

 多様性に対する不寛容が世界に広がっています。ロシアによるウクライナへの侵略、ガザでのイスラエルによる過剰な武力攻撃、ミャンマーの軍事独裁政権による内戦状態をはじめ、共存を否定し、相手を暴力で排除しようとする問題が世界各地で続き、社会の分断を生んでいます。私たちはさまざまに違っていても、その究極において愛の神の家族の一員としてどの一人の人も尊厳を持ちふさわしく生きる権利を持っています。民族的、政治的、宗教的、イデオロギー的違いを超えて、相手を互いに尊重し、理解し、多様性を認める寛容な共存社会を強い心で育んでいけるよう祈りましょう。
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 昨年、日本原水爆被害者団体協議会がノーベル平和賞を受賞しました。広島と長崎に落とされた原子爆弾による被害の悲惨さを訴え続けてきた被爆者による長年の核廃絶への取り組みが認められての受賞でした。戦後80年を迎える中、世界の各地で紛争が生じ、武力衝突の緊張だけでなく核攻撃の可能性を威嚇として用いるという平和に逆行する国際情勢が続いています。被爆国としての立場から、核武装の愚かさを訴えながら、神の愛に基づく粘り強い対話と外交努力を通じて国際紛争を解決する信念に満ちた取り組みを進めていけるよう祈りましょう。

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